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簿記とは?社会人が知っておきたい基礎知識と資格の全体像

簿記って何?についてまとめました。

お悩みゲスト
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簿記って結局なに?3級と2級って何が違うの?社会人からでも間に合う?

「お金の流れを理解できるようになりたい」「何か資格を取りたいけれど、何から始めればいいか分からない」——そんな社会人が最初に候補として挙げるのが簿記です。

ただ、いざ調べてみると「日商」「全経」「3級」「2級」など聞き慣れない言葉が並び、最初の一歩を踏み出しにくいのも事実。この記事では、簿記の正体・種類・級の違い・最初のステップを一気に整理します。読み終えたときには「自分はまずどの級を、どうやって目指せばいいか」がはっきりしているはずです。

簿記とは何か——お金の共通言語の正体

まずは「簿記ってそもそも何をする技術なのか」というところから、やさしく整理していきます。

簿記(ぼき)とは、ひとことで言えばお金やモノの動きを帳簿に記録するためのルールのこと。会社では毎日「商品を仕入れた」「売れた」「給料を払った」といった取引が発生しますが、それらを一定のルールで記録し、最終的に「決算書」という会社の成績表にまとめる技術を指します。

なぜ「技術」と呼ばれるのか

簿記が家計簿と決定的に違うのは、すべての取引を「借方(かりかた)」と「貸方(かしかた)」という2つの側面から記録する点です。この考え方を複式簿記といい、世界中の企業で共通して使われています。

たとえば「1万円の商品を現金で買った」という取引は、次の2つの動きとして同時に記録します。

  • お金が1万円減った(現金の減少)
  • 商品が1万円増えた(商品の増加)

この二面性で捉えるからこそ、記録ミスに気づきやすく、会社の状態を正確に把握できるわけです。

決算書につながる作業

日々の記録は最終的に、次の2つの書類にまとめられます。

  • 貸借対照表(たいしゃくたいしょうひょう):今どれだけ財産と借金があるかを示す書類
  • 損益計算書(そんえきけいさんしょ):一定期間でどれだけ儲かったかを示す書類

簿記を学ぶとは、この2つの書類を作れるようになる過程を学ぶことでもあります。

簿記とは

簿記とは、取引を「借方」と「貸方」の2面で記録し、最終的に決算書にまとめるための共通ルール。単なる家計簿ではなく、世界中で使われる重要なお金の共通言語です。

日常生活・仕事で役立つ5つの場面

「経理じゃないから関係ない」と思われがちですが、簿記の知識は営業・企画・個人の生活まで幅広く効いてきます。ここでは具体的な5つの場面を紹介します。

1. 会社の数字が読めるようになる

営業や企画職でも、決算書や予算表を見る場面は増えています。簿記を学べば「売上と利益は違う」「黒字なのに倒産する会社がある理由」といった、社会人として知っておきたい基本が腹落ちします。

2. 副業・フリーランスの確定申告がラクになる

副業で年間20万円を超える所得が出た人や、フリーランスで開業した人は確定申告が必要です。青色申告特別控除の最大65万円を使うには複式簿記での記帳が条件で、簿記3級レベルの知識があれば会計ソフトの入力にも迷いません。

3. 家計管理の解像度が上がる

「資産」「負債」「収入」「支出」を分けて考える発想は、そのまま家計簿にも応用できます。同棲や結婚で家計を合算するタイミングでも、「何にいくら使っているか」を項目ごとに整理できると、パートナーとの話し合いがスムーズになります。

4. 転職・キャリアで評価されやすい

簿記2級以上は、経理・財務職の求人で歓迎条件として明記されることが多い資格です。事務系への転職や社内異動を検討している人にとって、履歴書に書ける実用資格として存在感があります。

5. FPや中小企業診断士など次の資格につながる

簿記で身につく「お金の見方」は、ファイナンシャルプランナー(FP)や中小企業診断士など、上位資格の学習にもそのまま活きてきます。お金の勉強を体系的に進めたい人にとって、簿記は良い入口です。

簿記の種類——日商・全商・全経の違いを比較する

「簿記の資格」と一口に言っても、日本には主催団体の異なる3つの検定試験が存在します。社会人がまず知っておくべきなのは、知名度と評価がもっとも高いのは日商簿記という事実です。

3つの簿記検定の比較

試験名主催主な対象社会人での知名度
日商簿記検定日本商工会議所社会人・大学生◎(もっとも高い)
全経簿記能力検定全国経理教育協会経理専門学校生
全商簿記実務検定全国商業高等学校協会商業高校生

社会人が選ぶべきなのは日商簿記

結論から言えば、社会人が「簿記の資格が欲しい」と考えるなら、迷わず日商簿記を選んで問題ありません。理由は次の3つです。

  • 求人票や履歴書で「簿記◯級」と書かれた場合、暗黙のうちに日商を指すことが多い
  • 市販テキスト・通信講座・YouTube解説などの学習リソースがもっとも充実している
  • 受験会場・受験日程の選択肢が多く、社会人でも受けやすい

以下、この記事で単に「簿記」と書く場合は日商簿記のことを指します。

3級・2級・1級の違いと社会人が選ぶべき級

日商簿記には3級・2級・1級があり、それぞれレベル・目安学習時間・使いどころが大きく異なります。まずは全体像を表で押さえましょう。

3つの級の比較表

難易度目安学習時間合格率(目安)使いどころ
3級入門50〜100時間約40〜50%お金の基礎知識・副業の確定申告
2級実務レベル200〜300時間約15〜30%経理職への転職・履歴書アピール
1級専門家レベル500〜700時間約10%前後会計士・税理士への足がかり

※合格率・学習時間は回や個人差により変動します。目安としてご覧ください。

3級:お金の基礎を身につけたい人向け

3級は、個人商店レベルの取引を仕訳し、決算書を作るところまでを学びます。初学者でも2〜3か月で狙える範囲で、まずお金の勉強を始めたい社会人にちょうど良い難易度です。

2級:転職・キャリアで武器にしたい人向け

2級では、株式会社の会計処理や工業簿記(製造業向けの原価計算)まで範囲が広がります。経理職の求人では2級以上が求められることが多く、履歴書に書いてアピールできるのは実質2級からと考えておくと良いでしょう。

1級:会計のプロを目指す人向け

1級は公認会計士・税理士試験の登竜門とされる難関で、学習時間も500時間以上が必要です。実務目的というより、会計分野のキャリアに本気で進みたい人向けの資格です。

社会人から始める場合の最初の3ステップ

「よし、まず3級を受けてみよう」と決めたら、次にやることを整理します。ここでは仕事をしながら学ぶ社会人向けに、最短ルートを3ステップにまとめました。

ステップ1:試験日から逆算してスケジュールを組む

日商簿記の3級・2級は、次の2つの受験方法があります。

  • 統一試験(ペーパー):年3回(6月・11月・2月)実施
  • ネット試験(CBT):随時実施、会場でパソコン受験

社会人には、都合の良い日程で申し込めるネット試験(CBT方式)がおすすめです。まずは受験日を先に決めてしまい、そこから逆算して学習期間を確保しましょう。

ステップ2:教材を1つに絞る

初心者がやりがちな失敗が「テキストを何冊も買って、どれも中途半端に終わる」ことです。まずはテキスト1冊+問題集1冊に絞り、それを最後まで回しきることを最優先にしてください。

ステップ3:独学 or 通信講座を選ぶ

3級であれば独学でも十分合格を狙えますが、2級は範囲が広くなるため通信講座を活用する人も増えます。判断軸は以下です。

  • 独学向き:勉強習慣がある/費用を抑えたい/3級から挑戦する
  • 通信講座向き:仕事が忙しい/最短で合格したい/2級から本気で狙う
  • 受験日を先に決めてから逆算する
  • 教材は1冊に絞って最後まで回す
  • 独学か通信講座かは「時間の余裕」で決める

なお、当サイトではFP(ファイナンシャルプランナー)分野の教材・講座も詳しく比較しています。簿記と並行してお金の資格を検討している方は、下記の記事も参考にしてみてください。

結論:まずは日商簿記3級から、無理なく始めよう

最後に、この記事の要点を整理します。

  • 簿記とは、取引を借方・貸方の2面で記録し、決算書にまとめるためのルール
  • 経理職だけでなく、副業の確定申告・家計管理・転職にも役立つ
  • 資格を取るなら、社会人は迷わず日商簿記
  • 3級で基礎→2級で実務レベルが王道ルート
  • 学習は「受験日を決める→教材を1つに絞る→独学か通信講座を選ぶ」の3ステップ

簿記は、お金の流れを客観的に見る力を身につけられる、コスパの高い学習分野です。まずは3級のテキストを1冊手に取ってみるところから始めてみてください。数か月後、決算書やニュースの数字が違って見えるはずです。